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鈴江俊郎 戯曲

あたしと名乗るこの私  

 

32階。ホテルの最上階、高級レストラン。コースを食べるのはちょっと勇気がいる。
そんなとっておきの場所で、いろんな人がごはんを食べる。月に一度の自分にご褒美。

一世一代のデート。長年のあの人に別れを告げ……。
雲が下に見える。ビルがおもちゃみたいだ。電車は音もたてないでゆっくりでかわいい。

むかいのビルの屋上の柵の外に人が立ってる。彼は飛ぶのか?
あたしもあんなふうにちっちゃくて音もたてないでそこにいて、それでも、これは私だ。

あたし以上でもあたし以下でもない、これは私の話だ。

そしてきっとあなたの話だ。

2009年3月 上品芸術演劇団 / 精華演劇祭vol.12参加公演
90分
11人(男3・女8)

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