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鈴江俊郎 戯曲

ほかの誰でもないアヤコ

 

都合のいい女、アヤコ。

友達もおらず不細工に生まれついた子供時代から、頼まれたらなんでも引き受けて人に利用されてきた。

いいことなんか一つもなかった。ある日いつものように人のために走っていたら事故にあった。

半死半生の状態に陥った彼女の目の前に「死神の使い」が現れる。

戦争体験を持つ死神の使いには、自己主張しないで社会の矛盾と闘おうともしない、折れるばかりの生き方が憎い。自分たちが道半ばに生を断たれたのに、またあの恐ろしい時代が復活しそうになっているのは、

一人一人の志低い生き方のせいなのだ、と。

生き返るか死かを判定しようとする死神の使いに、アヤコの弁解は功を奏するのだろうか。

若者たちにとっての今という時代。生きるってなんなんだろうか。

 


NHK-FMシアターのために書き下ろしたラジオドラマのシナリオ

2016年5月執筆/2016年10月放送

2016年文化庁芸術祭賞ラジオ部門優秀賞受賞


50分
16〜18人(男5・女11〜13)〈中心は男1・女1〉 

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