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鈴江俊郎 戯曲

完璧な冬の日

 

無駄な公共事業。
その典型である空港工事に反対する一軒の家。
空港に接続する道路予定地に最後まで立てこもる三人の男女の切ない悲喜こもごもを描く。
政党関係者、有志などで始まった運動だったが、切り崩し、脱落、そういう動きが相次ぎ、

現在残っているのはたった三人なのだ。
多数の横暴は少数を押しつぶす。
人権擁護を標榜する政治の動きは意外にもこの社会の中でも人権の蹂躙に鈍感だ。
男女は不器用に意志を周囲に伝えようとするのだが、もちろんうまくいかない。
工事は始まろうとする。
彼らの有様はただ運動の回収の仕方が不器用なだけではない。
恋人を作れない、結婚願望の強い三人なのにうまくことを運べない悩みは

運動自体の不具合とあいまって人生自体を不具合に巻き込んでいくようだ。

2006年2月 精華小劇場(精華演劇祭vol.3参加)/  3月 こまばアゴラ劇場
90分
3人(男2・女1)
 

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