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鈴江俊郎 戯曲

黒い空をふたりと

 

不登校、学業不振などのために高校中退した子供たちを教える大検専門学習塾に新しい先生がやってきた。
塾の経営は利益優先でないため苦しい。
理想にこだわり今でも引きこもりがちな女性講師を大切にしているリーダーは今にも折れそうな勢いのなさだ。
子供たちも悩み多いが、講師たちも負けず劣らず悩んでいる。
頼りない新入り先生の目にも危なっかしい内情だ。
傷を抱えたもの同士支えあって生きることは可能だろうか。

桃源郷を現代社会の片隅に築くことは可能だろうか。
悩む彼らに、黒い空をひとりきりでなく眺める喜びに満ちる日が来るのだろうか。

1999年11月 劇団八時半公演
100分
5人(男2・女3 )


…LEAF10号掲載 

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