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鈴江俊郎 戯曲

みどりの星の落ちる先

 

プロ野球チームの遠征先のホテル、そのロビー。
華やかな活躍の陰で選手たちはごくごく個人的な悩みを生きている。
堅実一方の二番打者は歪んだ性の遊びのために自ら傷つき、
ベテラン三塁手は子供の声を聞けないと泣き、
天才首位打者はうつろな手応えのなさに戸惑う。
一軍ベンチに興奮する新人外野手林には驚くばかりの人間の不条理だ。
八百長は日常茶飯事で、むしろやくざの方がまともに見えるほどだ。
人はそれでも遊ぶ。

この星が緑を失ったその時でも、人は人を求め、
ボールをこしらえ野球で興奮するはずだ。
林は超えていくだろう。
大人になり、そして人の切なさを知るだろう。

1999年8月 流山児★事務所公演
110分
26人(男16・女10)


…雑誌「テアトロ」1999年7月号掲載

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