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鈴江俊郎 戯曲

大きな青の音

 

会社の同僚が三人で一つ、部屋を借りた。
目的を持たない部屋だ。
一人になるための部屋。
自分の部屋で一人になるのと、皆で借りている部屋で一人になるのとは意味が違うから、

ということで始めた奇妙な遊びだ。
だが、昔詩人を目指していたという江村は飽きてしまった。

新しい仲間を引き入れようとしている。
そして、自分の詩集をここで一緒に作る作業を始めよう、と提案した。
つながりたがっている一方でひとりでもいたがるこの不自然なつながりを変えていかないと

きっと自分がだめになる、と始めたのだ。
均衡が保たれていた三人の間に波紋が広がる。
皆の孤独に青の音が響くようだ。。。。

1999年1月 劇団八時半公演
100分
4人(男2・女2)

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