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鈴江俊郎 戯曲

パンツ盗まれちゃって

 

高校の生徒会室。教師と生徒が集まっている。
若い女性教員のパンティ盗難事件がまた起こったのだ。

盗まれた教師は自己嫌悪してしまった。

こんな小さな事で悩む自分。
集団的自衛権が容認され、戦争に向かうこの国なのに。
自分は教師として、この時期に、
2014年7月に、恐ろしいことが閣議決定されたこの歴史的転換点に、
パンツを盗まれている無力な無意味な存在だ。
自分は教師として、この若き生徒たちの将来に対して、無力だ、と。

姿を消した彼女にもしものことがあったら学校の一大不祥事だ。
困る生徒たち。犯人捜しをせざるを得ない教師たち。
人間の劣等感や悩み、自己嫌悪はますます解決の道が見えない。
生きている生徒たちの「いま」は真摯で、誠実で、懸命で、根深い苦しみに満ちている。
年齢、性別、職業などの立場、民族、を超えて人なら共感できる深い真実というものがあるはずだ。

好戦的な政策が一気に現実になった二〇一四年に
怒りをぶつけた教師・鈴江俊郎が学生たちの協力を得て創作した反戦の思いを届ける作品。
人間たちの対立はどこに至るのか?何を発見するのか?

2014年10月執筆 / 未上演(鈴江俊郎 と 桐朋短大専攻科四六・四七期 演劇研究A 受講生十三名による創作)
110分
13人(男5・女8)

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