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鈴江俊郎 戯曲
りんこの二十五年。恋についてかんがえる
偶然再会した元恋人。25年ぶりだ。
だけどわずか50分の電車の乗り換え時間、駅構内の喫茶スペースで男女は話し込む。
ドラマはほぼその会話だけで進行する。
17歳で別れて以来なのにこの再会は残念なことにとてもあわただしい。
その後いくつもの恋は知ったけれど、独身のまま40歳を超えた二人。
経済的に自立しているりん子は、しかしわれながら面倒くさい女だ。
まっすぐなレールでまっすぐ進む。それが私のわがままな道だ。
誰の犠牲にもなりたくない、誰も私の犠牲にしたくない。
私は私の進みたい道を進むのだ。
一方、ちっとも変わらない強引で自己中心なペースの男。
へんな高揚感。
りん子はふと、この50分のうちに勢いと勘違いのまま決意してしまえば、結婚もいいかもしれないと思いつく。
迫るりん子。戸惑い、迷う男。
これは恋なのか?恋ってなんなのか?
フルスピードの会話の中、混乱するふたりは奇跡をみるのか?
――FM福井開局25年を機に放送されたラジオドラマ。
2009年12月 FM福井にて放送
50分
4人(男1・女3/ほぼ男1・女1)
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